「…つけあがるなよ」

息を弾ませ、赤い瞳を爛々と怒りに輝かせながら言う飛影に、妖狐はニヤリと笑った。
***
大柄な体に仰向けに押し倒された小柄な体は、千切れかけた黒いタンクトップ以外は何も身につけていない。

何も纏わない白い尻は、のしかかった男にいいように蹂躙されていた。
裸の下肢を大きく広げられ、小さな薄赤い窄まりには鋭く長い爪の生えた指が三本、ぎっちりと納まっている。

「自分の格好を分かってるのか?…まったくいいザマだ」

飛影が小さく唇を噛む。
蹴り飛ばして逃げ出そうにも、体内に鋭い爪があるかと思うと…攻撃をしかけた拍子に、この爪に直腸を抉られたらと思うと…動くこともできない。

妖狐には、以前に何度か、中を裂かれたことがある。
その痛みときたら、筆舌に尽くしがたいものだった。
鍛え上げた体の外側とは裏腹に、やわらかかく温かな内臓は、狐の爪に、為すすべもなく、破れた。

「…怖いか?」

長い銀髪を月明かりに輝かせ、酷薄な笑みを浮かべる、美しい狐。

この狐が他人に苦痛を与えるとなったら、苦しもうが泣き叫ぼうが決して手を緩めることはないと、飛影はもう、よく知っている。
軽蔑したような飛影の眼差しに、熱い体内を蹂躙していた指が動きを止める。

「……っう…!」

爪が、中を軽く、引っ掻く。

傷つけたり、裂けたりするような力は妖狐は入れていない。

だがそれでも、過去の痛みを思い出させるには十分だ。
飛影の白い腿が、小刻みに震え始める。

くすぐるように、いたずらするように、狐の長い長い爪が、中をなぞる。

「……ぅあっ…やめろ…」
「もっと、強くして欲しいか?」

その言葉に、関節が軋むほど広げられていた飛影の両足が、ビクッと跳ねる。
見開かれた目には、ほんの一瞬ではあるが、怯えの色が浮かぶ。

「う、あ、アアアアッ!!」

勢いよく指が抜かれると同時に、妖狐の太く熱い棒が飛影を貫いた。

「ア!あああ!! うああああっ!!」

中を裂かれるのでは、と硬く強ばっていた体を一気に最奥まで貫かれ、森中に響き渡る、高く鋭い声。
予想していた激痛ではなく、脳天を吹き飛ばすような、快感と圧迫感。
飛影の窄まりは、目一杯口を開け、妖狐を受け入れている。
慣らされた後でも、妖狐のものは大きすぎる。飛影の小さなそこは、細く一筋、血を流した。

「あっ、あっ…いきな…り…アアッ!」

小さな体はのけ反り、空気を求めて喘ぐ。

「…俺が、痛い目に遭わせると思っただろ?」

中を、裂いて…お前を泣かせると、思っただろう?
クスクス笑う、金色の瞳。

「うあ!っあ、き、さま…わざと…っ!!」
「お前がかわいいからさ」

からかいたくなるんだ。
しれっと、平気な顔で、狐は人を騙す。
もちろんその間も、動きを止めない腰は、飛影の尻を犯し続ける。

「あっん!このっ…やめ…アアアアア!! アッアッ!」
「ん?そんなにいいか?」
「ア!あん!嫌、だっ…ああああん!!うああん!!」
「よしよし、いい子だ」

もっと、鳴け。
大声で、な。

痛い目には遭わせなかっただろう?
代わりに、キモチイイ声を、力いっぱい聞かせろよ。

狐に比べると随分と小さな手が、
自分の感じている快感を示すかのように、銀の髪を両手で強く引っ張った。

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miao」のM屋様より素敵なイラストをいただきました!
どっちも勝ち気な感じで、たまらんです…。
がっつり蔵飛22禁」様の妄想覚書に投稿した小話からイメージしてくださったイラストを
P*BBSにアップされており、おねだりしてもらってきましたー(*^^*)
M屋さんありがとうございますー